広島の設計事務所と共につくる古民家リノベーションプロジェクト
2022年12月22日 15:43:00
大工工事と並行して、鉄骨の螺旋階段の仮取付けが行われました。新築工事であれば螺旋階段は工場で製作し組んできたものを取り付けるのですが、古民家特有の開口部の高さが低いため、そしてリノベーションの為、搬入に難があります。この度のプロジェクトではなるべく部材を分解して現場へ搬入し、現場で組めるように設計をしています。また、リノベーションの場合は建物全体の水平垂直も経年変化による傾きが生じているため、最終段は調整しないといけない為、最終の段は残して取り付けをし、再度最終の段の分のみ現地実測を行い、製作、後日取り付けをすることで螺旋階段全体の精度を上げていくことにしました。
古民家リノベーションの場合は何もしなくても古民家そのものだけでとても魅力がある空間の場合もありますが、その空間にスパイスを加えながらより魅力的な空間になるよう設計をさせて頂いています。
古民家特有の既存部分の良いところはそのまま残し、活かしつつ、例えば新しい部材、それも異種材を古民家の空間に取り入れることで古民家空間に新しい化学反応、融合を促します。
至れり尽くせりの設計になっていくとすぐにコストが底をついてしまいます。例えば、設備関係に重点を置くのか、断熱関係に重点を置くのか、デザインに重点を置くのか、何にどこにこだわって、どこを妥協するのかもひとつのテクニックであり、そこを設計事務所としてしっかり見極めながらより魅力的な古民家リノベーション空間となるようお施主様とコミュニケーションを密にとりながらひとつひとつ丁寧に設計、工事を進めていきます。